オールナイトニッポンで選曲するという妄想

曲を選ぶということに憧れがある。
自分は中学生の頃「SCHOOL OF LOCK!」というラジオ番組を聴いていて、そこから音楽を好んで聴くようになった。様々な曲を聴くにつれて、ラジオ番組の選曲をしてみたいという気持ちがどんどん強くなっていった。選曲をするためにラジオパーソナリティをやりたいと思うようになった。クイズ王の伊沢さんがANN0特番のパーソナリティを務めたときに、ブッチャーズのジャックニコルソンを流して、「この曲をラジオで流す夢が叶った」と言っていたのを聴いて本当に羨ましかった。ラジオを聴いて音楽も好きな人間は少なからず「この曲を流したい」という思いを抱くものではなかろうか。曲はラジオ番組を形作る大切な要素だ。選曲で番組の色も出てくるというものだ。例えばマヂラブのANN0は野田クリのオタク色強めの選曲がとてもいい。選曲はセンスを問われる。ただ流行りの曲を流すだけではつまらない。季節感も大切にしたい。そういうことをもろもろ考え出すとキリがない。

この記事では「もし私がオールナイトニッポンのパーソナリティを務めるとしたら」を考えていく。opはもちろんビタースウィートサンバ。だからまずはedから考えよう。
edの選曲は2つ考えている。edは自分のトークと重ねて流れることが多いと思われるから、日本語詞の歌は避けたい。となるとインストの曲か英語詞か。インストの曲となると少し前までの私なら迷わずSAKEROCKを選んでいただろう。SAKEROCKの「MUDA」という曲を選んだと思う。深夜ラジオなんて無駄の塊。自己の成長だけを考えるなら深夜ラジオ聞いてる時間があったら寝た方がいい。でもこういう無駄が大切だよね、という気持ちで「MUDA」を選曲する。でも今SAKEROCKの選曲をすると、どうしても「あちこちオードリー」を脳裏に浮かべてしまう人が多そう。佐久間さんはANN繋がりなのか、「あちこちオードリー」でSAKEROCKの曲を多用している。ANNでとなるとそれを意識する。ていうかそもそも星野源が火曜1部にいる時点でSAKEROCKを選ぶのは野暮かもしれない。だから私はSAKEROCKではない曲を2つ用意している。
一つはShakatakで「Nightbirds」。この曲は一聴きぼれして、すぐに「ラジオのEDにこの曲を使いたい」と思った。まずオシャレ。曲の入りが素晴らしい。EDで流れ始める様子がすぐに想像できる。さらに言えばどこでフェードアウトしても形になる。EDとしての使いやすさは破格だろう。どんなにくだらないラジオをしてもこの曲がEDにあるだけでなんとなくまとまる。それだけ音楽というものは偉大であると思う。(話は逸れるが、昔の東海オンエアは散々汚いことをやってもBGMにジャズを使っているせいで、品があるように思えた。他のyoutuberには見られない特異点だと思う。検索してすぐに出てくるようなフリーBGMに頼るのではなく、わざわざジャズを選ぶところで余裕や気品を感じてしまう。最近はあまり使われていないけど)
オシャレでカッコいい一方で、Nightbirdsはあまりにもオシャレすぎるという意見もある。もっとラジオには熱が必要なんじゃないか。自分はやはりSCHOOL OF LOCK!からラジオの世界に入った人間なので、どこか「とーやま校長らしさ」(熱さ)が恋しくなる。そういう自分はBreaking First Entertainerの「younger younger」。この曲は本当にカッコいい。熱くて泣けて、いじらしい。この熱量をもって切なさまで感じさせる曲というのは稀有であろう。深夜ラジオのEDというのは「番組が終わってしまうな」という切なさを感じさせるような曲が適していると思う。「Nightbirds」はこの後の夜の世界との境界線を無くしていく一方で、この曲は一回ここで夜の世界を完全に終わらせる。どちらも切なさを感じさせる。(夜の終わりという切なさで一番悶えた選曲は朝の4時半のラジオで流れた星野源の「Nothing」である。これは自分が星野源ファンということもあるが、それにしても朝焼けを見ながら聴くNothingは沁みすぎる。POPVIRUSに収録されたマイナーな曲だが本当に名曲なので全人類朝の4時半に聴いてほしい。飛ぶぞ)
さらに、この曲を選ぶというのは唐突なように思えるが唐突ではない。このバンドは(現在は活動休止しているが)宇都宮を拠点に活動していた。同郷ということで私はこの曲を選びたい。宇都宮はサニカーとかルーシートゥーとかカッコいいバンドが多くて素晴らしい。贔屓目なしに宇都宮のバンドはセンスが良い、というか自分の好みに合致している。

というわけでエンディングに選ぶ曲はこの2曲のどちらかだろうな、と思う。予想以上に語ってしまった。一旦仕切り直して次回はオールナイトニッポンの番組構成を考えながら1年を通しての選曲をしていこうと思う。